赤ちゃんの時からの護身術。

すっかり、こちらの妊婦さんでもあるクライアントさんの定点観察が
恒例となってきました。

予定日まで、残り約1ヶ月というタイミングの身体調律セッションでした。

ちなみに、

『出産前、どのぐらいの時までセッション受けても大丈夫ですか?』

とよく聞かれますが、
こちらとしては陣痛などの兆候がないようであれば予定日であっても大丈夫です。

さて、今回のカラダさま。

さすがにお腹も大きくなってきているので、
どうしても呼吸の浅さが目立つとのこと。

なので今回は、
深い呼吸ができる空間を身体の内側に取り戻すためのセッションを行う。

呼吸というものも、

余りにも普段わたしたちは当たり前の存在に思ってしまうものなのですが、

実は結構、身体の内側ではすごいことが起きているわけで、、、

呼吸をする空間を生みだすために
身体の内側にある5つの筋膜層が働いているのです。

その5つの筋膜層の中で、有名なのが横隔膜。

さすがに皆さんも横隔膜の存在はご存知だと思いますし、
横隔膜が呼吸に関わっているのも体感できるとは思います。

ただ、
そんな存在が身体の内側にあと4つあり、
それらがすべて連動することで呼吸というものは成立しているのです。

ざっと挙げると

①口腔隔膜(顎舌骨筋)
②後頭骨底(後頭骨筋)
③胸郭上口
④横隔膜
⑤骨盤底筋

となります。

妊婦さんとなると、この

④横隔膜と
⑤骨盤底筋は

赤ちゃんさまのスペースに圧迫されてしまうので
どうしてもその内圧は上に上がり、胸部分が圧迫されどうしても
苦しくなってしまいます。

その、必要以上に高まってしまった内圧の排出口となるのが
これが意外や意外。皆さんの手首となるのです。

なので、

妊娠後期の身体調律としては、実はこの手首及び
鎖骨のセッションがメインになってくるのです。

そして、

当然、行き苦しい、呼吸が苦しい時には
新しい知識はなかなか脳には入っていかないもの。

なので、まずは呼吸の空間の確保。

そして、そこから新しくこれからお母さんになり
初めての育児をしていく上での、身体の知識と使い方もお伝えしていくのです。

なので、
後半はセッションもしながらの、お勉強の時間にもなるのです。

ですが、
実はこれがとても大切な部分なんだと思うのです。

身体の世界において起きる問題のほとんどが、

知らない・わからない・やったことがない

からこそ起きるものがほとんど。

逆を言えば、

身体そのものになにか不備、エラーがあってのことは
実はそんなに多くないのです。

妊娠も子育ても、やっぱり基本は身体の正しい使い方を知ること。

そして、その使い方を反復して身につけること。

でもこれ、

最近 自分の中で

【護身術】

が、ものすごくパワーワードになっているのですが

私の中では、妊娠中の身体の使い方をお伝えすることや

出産後の抱っこのやり方や、授乳時の身体操作をお伝えすることも

それこそ、バレエダンサーに身体の使い方をお伝えすることも全部

自分の身を護るという、【護身術】なんじゃないかなと思うのです。

そして、産まれてからすぐに

お母さんを通じて、今はまだお腹の中にいる赤ちゃんにも
その【護身術】を伝えていってもらう。

赤ちゃんでも、ママもパパも、
大人も子どももみんながみんな、

自分の身体を護る術を身につける。

呼吸も飲み込みも、手足の動かし方も、

すべては自分の身を、自分でコントロールして護る。

ある意味で、身体調律とは【護身術】なのかもしれない。

そんなことを、ふと感じたセッションでした。

そして、とにかく

来月に元気にお腹の中から、出てきてくれることを願うばかりです。

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