このところ、セッションにお越しになるクライアントさんからやたらとこの
【肩甲骨はがし】
について尋ねられる。
そんなこんなで今日、イレギュラーな案件で急遽、郵便局に行くことになり泉岳寺駅前あたりをトコトコと歩いていると、駅前にあったのですね、整体院的なところが。
そこにある看板が目に飛び込んできた。(TOPにあるこの写真☝)
こんなとこでも【肩甲骨はがし】かい。。
やれやれと思いつつ、よい機会なので今回はこの【肩甲骨はがし】でお馴染みの【肩甲骨】について話してみよう。
と、言いつつのっけからなんなのだが、
個人的にはこの【肩甲骨はがし】というコトバは好きではない。
なぜならば骨の構造上、この表現は誤った骨のイメージを持たせるからだ。
はがす=剝がす
【剝がす】の言葉の意味として、
≪本体に付いているもの、貼(は)ってあるものを、そいだりめくったりするようにして離す≫
とある。
そうなるとこの【肩甲骨はがし】というものは、
≪本体に付いている肩甲骨を、そいだりめくったりするようにして離す≫
ということになる。
だが、
これは肩甲骨の構造上、まったくもって間違った認識なのです。
肩甲骨という骨は、本体には付いていません。
(唯一、繋がりがあるのは鎖骨。この話題はまたの機会に)
背中に張り付いているようなイメージを持ってしまっている方も多いと思いますが、それは間違ったイメージで、肩甲骨という骨は、肋骨の上に浮いている骨なのです。
なので、先ほどの
【剝がす】の言葉の意味としてあった、
≪本体に付いているものを、そいだりめくったりするようにして離す≫
という図式は成り立たない。
だって、
前提条件として付いていないものは、そもそも剝がすことはできないから。
ま、我ながら骨に関しては理屈バカだなぁとは思いますが、
肩甲骨は剝がす必要など、最初から無い。
そもそも肩甲骨は、背中に張り付いた存在ではない自由な存在ということ。
もちろん、
皆さんが人生の中で視覚として認識したことのある肩甲骨のほとんどが、骨格模型かレントゲン画像のどちらかだと思います。
とくに骨格模型での肩甲骨は、そのほとんどが模型の構造上ネジで固定されているのが大半ですので、剝がすイメージを持ってしまうのも無理もないこと。
(おそらく、こんなイメージ)
ですので、そんな皆さんの肩甲骨のイメージをひっくり返すであろう肩甲骨の写真がこれなのです。
この写真、
とある方から、とある機会に見せていただいたものなのですが、
これが、虚構でもなく模型でもない、本物のリアルな肩甲骨の写真。
私も初めて目にした時の衝撃は、今でも鮮明に覚えていますが、
肩甲骨って実はめちゃめちゃ薄いのです。
こうして室内で天井にかざすと光が透けて見えるほどに。
(透けて見える程の薄い部分は肩甲下窩部分。その他の肩甲棘や外側縁、烏口突起などは固さはあります)
もちろん実際には、この薄い肩甲骨の周りには多くの筋肉や腱組織や軟部組織が付着しているので分厚く感じるものですが、その下に在る肩甲骨はこれだけシャープな存在なのです。
それはもう、まさに比喩でもなく翼と同じようなもの。
天使の羽というのも、まんざらウソではない。
肩甲骨の本当の姿を知ると、ヒトの背中にも正に翼が在るように思えてきます。
少なくとも、
肩甲骨は、そいだりめくったりして離すような存在ではない。
その構造の美しさは、おそらく現代の最新テクノロジーでも再現が難しいほどの超精密なパーツなのだ。
本当の肩甲骨を知ることは、身体への臨場感とともにどこかロマンを感じさせるもの。
ま 今はただ、
みなさんだいぶその翼が埋もれてしまっているようですけどね。
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