長い事、身体に関わる仕事と言いますか健康で在りたい方々と接する仕事をしておりますと、
クライアントさんからよく聞かれる質問と言えば、
『どんな運動をしたらいいですか?』
と
『どんなものを食べたらいいですか?』
この2つが常にランキング不動のTOP2となります。
そして、特に食に対する関心は皆さん強い。
当然毎日のことでもあるわけですし、その食べた物が自分の身体を作っていくわけなのだから大事になるのは当然のこと。
ただ厄介なことに、この食の世界というのは一言で語れるほど甘い世界ではない。
ネットでお取り寄せできる高級食材から、コンビニで手軽に販売されている得体の知れない加工されまくり食品までもが同居するカオスな世界が食の世界。
一体どんな食べ物を食べた方が身体にいいのかなんて、わけがわからなくなるものです。
ただ、
身体という存在は皆さんが思っているその遥か彼方以上に完璧なシステムができているもので、
身体のルール上、
【何を食べるか?】
よりも、
【どうやって食べるか】
が重要になる。
でもそれは、何も画期的且つ革命的な食べ方メソッドがあるとかではなくて、
所謂昔から言われ続けている
【よく噛んで食べる】
ということなのですが、大切なのは
【なぜ、よく噛んで食べなければいけないのか?】
というところ。
よく噛む、と聞くとどうも皆さん噛むという行為を、
≪口に入れた食べ物を細かく噛み砕くため≫
と認識していると思うのですが、実はそれが認識間違いで
噛むという行為は口に入れた食べ物を唾液と混ぜ合わせる行為
になるのです。
そして、
ここで唾液と言いましたが、皆さんが普段普通に過ごしている時にも唾液は口の中にあるでしょうが、その唾液は「安静時唾液」と呼ばれるもの。その唾液ではダメなのです。
ある特殊な唾液を分泌させて、その唾液で食べ物をコーティングして飲み込み胃に送り込むことによって消化活動がきちんと行われる。
その特別な唾液の名を、
「刺激時唾液」と呼ぶ。
そして、その口腔内の筋肉から分泌される特殊な唾液を出すために必要なアクションが噛むということであり、顎の開閉動作ということになるのです。
結局のところ、どんなに立派な食べ物を口に入れたとしても、
しっかりと咀嚼をし、何度も顎の開閉動作をして口腔内を刺激することで初めて分泌されるこの「刺激時唾液」を出して、その「刺激時唾液」でしっかりと食べ物をコーティングして消化器官に送り込まないと内臓の消化・分解・吸収・排泄というシステムが成立しないのです。
だから、よく噛んで食べなければいけないのです。
ということ。
この先、
いつ何時、食糧危機が起きてもおかしくないご時世。
有り余るお金と膨大なスペースの倉庫をお持ちの億り人系であれば、そのまま大して噛まない人生を送ればいいと思いますが、
そうでないのであれば、
【どうやって食べるか】
に意識を向け、咀嚼力をトレーニングし刺激時唾液をしっかりと出して食べ物を口の中で混ぜ合わせてから飲み込むスキルを高めていくべきでしょう。
どんな食べ物でも、消化・分解・吸収・排泄できる力を高める。
それぐらい、この咀嚼により口の中が刺激されて分泌される刺激時唾液の威力はとてつもないものなのです。
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