整体院時代に、来院された患者さんに施術に入る前にいつも
『調子どうですか?』
と尋ねていたのだが、そんな時によくかえってくる回答が、
『とくに痛みなどないので、ふつうです』
というもの。
この発言、
皆さんも日常的にそれほど深く意識せず、今の自分の身体の状態を表現する際に使用していると思います。
この、
『ふつうです』
というワード。
ご本人的にはこれ、
【普通です】と答えているのだと思いますが、大抵の場合それは
ノーマルという意味的な【普通】ではなくて、
【不通】な状況がほとんど。
その字のごとく、
不という文字は、~あらず、~ない、という否定や禁止の意味であり、
通じておらず、通じていない、ということ。
自分自身の身体と通じていない状態。
なので、無意識的にこのワードを口にしてしまっている方は要注意ということ。
では逆に、身体と通じている状態の方は痛みや違和感などなく絶好調なのかと言えば、
実際のところはそんなことはなくて、
ご自身の身体と通じている方ほど、痛みや違和感を細かく繊細に感じているので、
それこそ『調子どうですか?』と尋ねてみると、その描写はこと細かく表現される。
そして通じている方は、その現状からなぜ今このような状態に自分の身体がなっているのかを考えることができる。
逆に、普通になっている方は今の自分の身体の状態のプロセスを考えようとしない。
と言うよりも、考えることそのものへの意識すら、繋がらなくなっているような感じなのだ。
でも、
何も自分の身体と再接続する方法は、痛みを感じるだけではないのです。
小さな便り、大きな便りとはよく言ったもので、
ウンチさんやおしっこさんの状態を確認することでも今の身体を知る手がかりのひとつになるし、
寝起きの感覚を、1~10点のスコア化してみてもいい。
身体のどのあたりに冷えを感じるかを確かめてみるもよし。
女性であれば生理の状況を振り返るなどしてみてもいい。
とにかく、通信が途切れてしまった自分の身体との再接続の方法は身近にいくらでもある。
大事なことは、どんな身体の出来事からでもいいので意識を向けてみること。
Z世代は知らんかもですが、40代後半組は憶えているでしょ?
インターネットも、ついこの間までは切れるたびに再接続していたことを。
iPhone15 Pro Maxだって高スペックなのでしょうが、
あんなもん所詮ネット回線に繋がってなければただの板。
身体だって同じこと。
意識が繋がってなければ、ただの肉塊。
『とくに痛みなどないので、不通です』とは、
結局のところ、接続されていないということなのだから。
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